木の芽時のスキンケア

本格的な春の到来。木々が新芽を吹く早春の季節を「木の芽時(コノメドキ)」といい、昔の人はこの時期が人の心や体調が一番揺らぎやすいときだと警戒していたそうです。近年は花粉、PM2・5、黄砂と春の訪れを喜べない人も少なくありません。そして「木の芽時」のスキンケアにも注意やポイントがあります。

この時期一番多く聞かれる悩みは、「お肌が敏感な状態になる事」です。原因は人によって様々ですが、重要なポイントは肌の摩擦を避ける事とやり過ぎないスキンケアです。

お肌の良し悪しを決める角層は0.02ミリ、サランラップ1枚程度という薄さです。

薄くて重要な角層に、摩擦を起こすやり方をしていると更にお肌のコンディションは悪化します。「木の芽時」の敏感なお肌には、普段のスキンケアでは負荷がかかってしまいます。

洗顔やタオルドライ時、ゴシゴシこする・・・、アイシャドウやファンデーションを塗るとき強くこすりつける・・・、化粧水をつけた時にパンパンたたく・・・、ついやってしまう行為ですね。

やり過ぎないスキンケアが大切

更に少しでもお肌の状態を良くしたい、きれいになりたいという思いからいじりすぎ、やりすぎてしまうスキンケアで皮膚、特に角層が薄くなる菲薄化を招いてしまいます。角層の菲薄化は肌の老化を加速させます。

この時期は細心の注意を払って、お肌に優しくやり過ぎないスキンケアを心がけましょう。

また髪の毛が顔にかかるようなヘアスタイルは出来れば避けましょう。髪にも様々な季節の産物が付着して、それが顔にかかる事で摩擦や吹き出物の原因になります。

幸い近年はかわいいカチューシャやバレッタ等のヘアアクセサリーが豊富です。少しでもこの時期を明るく過ごす為にもメイクやヘアスタイルで楽しんでください。

環境の変化は私たちのスキンケア習慣にも影響を与えます。ご自分のお肌を常日頃からやさしく扱ってあげる習慣を身につけましょう。

櫛田 ゆかり

企業コンパニオン教育係を経て、フリーアナウンサーとして、各種司会、CMナレーション等で活動。 某化粧品会社において、商品説明、美容アドバイザーとして東京を中心にセミナーを担当。これまで多くの方の肌のお世話をする中、科学的根拠に基づく正しい美容知識を伝えるべく、日本コスメティック協会認定インストラクターに認定。

話し手としての経験を生かし、現在フリーの講師として様々なニーズに応じた講座を展開中。