2019年09月06日

男性ホルモンと皮膚の関係 ~男性型脱毛症(AGA)編~

男性ホルモンと皮膚の関係、第1回目は「にきび」についてでしたが、今回は男性ならだれもが気になる題材「脱毛症」についてお話ししようと思います。

近年、男性頭部の脱毛症で多くの割合を占めているのが「男性型脱毛症(AGA)」です。しかし、主たる原因が男性ホルモンであることは世間に広く浸透してきていますが、単純に男性ホルモンの量がAGAの発症・進行の要因となるわけではありません。

AGAは、男性ホルモンである「テストステロン」が直接作用するのではなく、「テストステロン」が「5αリダクターゼ」という酵素によって変換された「ジヒドロテストステロン(DHT)」が強く影響しています。男性の前頭部・頭頂部に特に多く存在する、毛の発生や伸長に関与する毛乳頭細胞の「レセプター」がDHTと結合することで、毛乳頭細胞の働きを弱め、頭髪の伸びる期間を短縮し、さらには毛が細くなることからAGAが発症・進行してしまうのです。

AGAには、食生活や睡眠時間、運動や喫煙の有無からくる生活習慣や、その他、頭皮・頭髪に対する誤ったセルフケアなども多分に関与するため、その習慣を見直すことで改善する可能性も少なくないでしょう。

とは言っても、現実生活において日々闘われている社会人の方々に、これらの改善まで強いてしまうことでよりストレスが強くなり、悪循環にはまってしまうケースもあります。現在の医療現場において、男性型脱毛症は原因が明確化しており、エビデンスの高い治療法も多く存在しているため、治療効果が高いことも判っています。自己判断であれこれ悩まれる前に、ぜひ一度専門医にご相談されてみてはいかがでしょうか。

(文責:インストラクター 樋口 彩子)