2019年09月20日

男性ホルモンと皮膚の関係 ~番外編:男性更年期~

男性ホルモンと皮膚の関係について、数回にわたって掘り下げてまいりましたが、最後は番外編として「男性の更年期」についてお話しさせていただきます。

これまで、更年期障害は妙齢になった女性特有のものとして扱われておりましたが、近年は男性の更年期にも焦点があてられるようになってきております。更年期障害を引き起こす主な原因は、女性の場合は女性ホルモンの低下であるのと同様、男性の場合も男性ホルモンの一つ「テストステロン」の低下となります。

この「テストステロン」という男性ホルモンは、筋肉を増強すること、精神的な活動性を高める(攻撃性・ポジティブ・意欲的・持久力)こと、性欲を高めることなどに作用しています。従って「テストステロン」の低下は、体調面や精神面、性的な面にも悪影響を及ぼします。

~テストステロンの低下によって生じるLOH症候群~

LOH症候群は「Late-Onset Hypogonadism Syndorome(加齢男性性腺機能低下症候群)」の略で、男性ホルモン(テストステロン)の低下が原因として引き起こされるさまざまな症状を総称して呼称された病態のことです。

  • 男性機能の低下(ED)
  • イライラ、不安感、憂鬱、性欲の低下
  • 不眠、疲労感、無気力、抑うつの持続
  • 肥満、筋力低下
  • ほてり、めまい、発汗、頭痛

などが主な症状となります。

男性の更年期とは40代後半~50代前半を示し、つまりこれ以降の年代の男性がLOH症候群に罹患しやすい年齢となります。

しかしホルモンの生成、分泌低下というものは年齢による変化だけではなく、生活環境やストレスなどによっても影響を受けるものです。従って最近は、働き世代のうち最も肉体的・精神的ストレスの負荷がかかる30代の方でもLOH症候群の罹患数は増加している傾向にあります。

「テストステロン」は血液検査で測ることができます。また、男性ホルモンの低下が招く症状については、ホルモン補充の治療も可能です。感情の浮き沈みが激しくなった” “ネガティブ思考が続いている” “なんとなく疲れがとれない” “だるい” “性欲が落ちた”…など等。このような症状はうつ病との鑑別も重要となりますが、症状が続く場合は1人で抱え込まずに一度クリニックを受診し、医師に相談したり、テストステロン値を検査してみることをおすすめします。

人生100年時代。肉体も精神もずっとイキイキと過ごしたいものですね。

 

(文責:インストラクター 樋口 彩子)