日焼け肌はかっこいい??③ ~光老化の三大症状 シミ~

光老化の三大症状はシミ、しわ、たるみです。

中でも男性の方が自覚症状としてまず気になってくるのがシミです。
今回のコラムではこのシミについてお話をします。

シミは太陽光線に含まれる紫外線によりメラニン色素を作るメラノサイトという皮膚の細胞が活性化されて、過剰なメラニン生成が起こり蓄積することで皮膚表面に現れる色素沈着です。
皮膚の仕組みはうまくできており通常、過剰なメラニンは皮膚のターンオーバーで不要な角質が剥がれ落ちる際に一緒に皮膚の外に排出されます。
しかしこの皮膚のメラニン排出機構が円滑に行われないとシミとなって残るのです。

診療の場においても、受診される男性の患者様はゴルフやマリンスポーツなどのレジャーを楽しまれる方が多く、光老化症状のシミの治療をご希望される方は絶えません。

シミの治療

このシミの治療の代表にQスイッチルビーレーザーまたはIPL光治療があります。

Qスイッチルビーレーザーは694nmの単一波長の光を出し、メラニン色素を持つ細胞を選択的に破壊します。従って、正常な細胞はほとんど傷害しない、すなわちシミの周りの細胞には影響を与えません。照射後に黒いかさぶたができ、剥がれるまでの約10日間はかえって目立つ期間(ダウンタイム)がありますが、特に濃い色のシミには高い効果を発揮します。

色の薄いシミや細かいシミがたくさん見られる場合にはIPLによる光治療が適切となります。
レーザーのように1回では高い効果は出ず、数回繰り返すことが必要となりますが、仕事の都合などでダウンタイムが問題となる方に最も好まれる治療法で、私の勤務するクリニックでも男性の患者様に最も好まれる治療法です。

その他シミの治療法にはハイドロキノン外用、ケミカルピーリング、エレクトロポレーション、水光注射などがあります。

Qスイッチルビーレーザー治療やIPL光治療も含め、治療法については今後のコラムでも詳しくお伝えしていく予定です。

樋口 彩子

Dクリニック東京 メンズ・Dクリニック東京 ウィメンズ 皮膚専門外来医師

帝京大学医学部卒業後、東京慈恵会医科大学付属第三病院にて初期研修を修了。その後、東京慈恵会医科大学病院皮膚科学講座に入局。助教に就任後、Dクリニック東京 メンズ・Dクリニック東京 ウィメンズ、皮膚専門外来を担当。 皮膚科一般診療及び美容皮膚科診療を得意分野とする。 日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本香粧品学会 所属。